マラガ県のコスタ・デル・ソル(太陽の海岸)を西に行くと、カディス県のコスタ・デ・ラ・ルス(光の海岸)です。このカディス県に入ってすぐに「ソトグランデ」と呼ばれる広大なヨーロッパ有数の高級住宅地があります。
マラガ空港から西に100km、車で1時間半程度の距離です。
ソトグランデは、1964年にフィリピン人が土地を購入し、開発が始まりました。広さは約2000ヘクタール(フットボール競技場が2000個)で国道340号線の海側と山側にまたがっています。
ソトグランデはどんなところ?
ソトグランデには、1400艇が停泊出来るハーバーがあり、周りにはレストラン、銀行、クリニック、お店が連なります。
他にも、3軒のホテル、5つのゴルフ場、11のポロ競技場、ビーチクラブ、乗馬クラブ、テニス&パデルクラブ、2軒の大型スーパーなどが点在し、インターナショナルスクールもあります。
それぞれ2500~5000㎡の敷地(!)に、平屋建てまたは2階建の個性豊かな大邸宅が、整備された道に沿って建っています。大邸宅だけでなく、テラスハウスやマンションの連なる地域もあります。
ソトグランデはスペインで、いえヨーロッパ中でもトップクラスの高級住宅地で、各国の王室や政治家も別荘を所有しています。もちろん大企業のオーナーや有名スポーツ選手や映画関係者なども多いです。
誰でも通行出来、施設の利用も海水浴や散歩も自由ですが、各ゲートにはガードマンが常駐し、パトロールも頻繁にしています。
スペインの他の高級住宅地と少々違う雰囲気のソトグランデ
マルベーリャやプエルトバヌスなど、スペインにはほかにも高級住宅地と呼ばれる場所はあります。そちらは、芸能界・映画界の有名人たちが多く派手で賑やかな雰囲気、それに比べるとソトグランデはシックで静かな雰囲気です。
真夏のピーク時でも住宅街は静謐というか、「シン・・・」とした感じが伺えます。
ソトグランデの家の値段はいくらくらい?
さて、気になるのは、ソトグランデの家の価格。
現在(2015年)では、スペイン不況の影響か、以前と比べると少し下がったようです。アンダルシア在住の方によると、邸宅で100万ユーロ(1億3千万円)くらいから売りに出ているそうです。
敷地の広さ、そしてたいていの物件は家具がついていることからすると、我々日本人にとってはずいぶん安い、いや破格と感じます。
マンションは200平米メートルで4万ユーロ(5850万円)程度から売られています。
ただ、大きな家だと購入後の管理費が高額ですし、家の掃除や広い庭園のお手入れなど維持費や人件費が大変かもしれません。それでも、ここに家を購入する人にとっては、そんなもの気にならない程度なんでしょうね。
短期滞在の方法も
ソトグランデには意外と賃貸物件も多く、長期貸だけでなく夏のバカンスに1か月だけ借りる、などの使い方もでき、近辺の不動産屋で紹介しています。
また、旅行で行くなら、ソトグランデとはいえホテルは1泊1万円(人)程度からですし、近くの海岸沿いにも小さなホテルが何軒もあります。
食事も他と比べて若干高いかなといった程度で、近辺にも多くのバルやレストランが点在しています。
近辺にはカサレスなどの白い村が点在し、英国領ジブラルタルにも近いので、バルセロナやマドリッド滞在とはちょっと違ったバラエティに富んだスペイン旅行になると思います。
対岸のアフリカ大陸を眺め海岸でゆっくりするのも良し、ヨーロッパでベスト10に入る有名ゴルフ場でプレイするのも良し、星空の下、ビーチバー&レストランで過ごすのも素敵です。
マドリッドやバルセロナだけでなく、時にはこういった地域を旅行の予定に組み込んでみるのも素敵です。