TRANSIT(トランジット)22号「美しきスペイン」は、スペインの百科事典だ!

とんでもない雑誌を見つけてしまいました。

わずか1,800円で、スペインの風景、観光、歴史、経済、芸術、ほぼ思いつく全ての分野をカバーする雑誌があったんです。

 

987771_p

講談社から発行されている雑誌「TRANSIT」の22号、「美しきスペイン」

 

一応、雑誌のカテゴリ的には旅行雑誌なんですが、この本はそんな枠には収まらない!!

全てのスペインを愛する人に贈るバイブルと言っても、きっと過言ではないでしょう。

 

TRANSIT「美しきスペイン」の内容は・・・

内容の一部を紹介しましょう。

 

バルセロナ、アンダルシア、サンティアゴ・デ・ラ・コンポステーラなど、スペインの美しい風景を切り取った数多くの写真、

 

スペインの誇る文化、バル、タパス、ワインの紹介と考察記事、

 

紀元前までさかのぼって綴られる、スペインの歴史、

 

スペインの暗黒時代であるスペイン内戦、賛否両論のフランコ独裁とはなんだったのか、

 

スペインの経済危機はなぜ起こったのか、経済危機の中で生きる失業者達のリアルな声、

 

スペインを8つの地域に分類し、各地域の特色やそこに住む人々を考察した記事、

 

フラメンコダンサーや闘牛士へのインタビュー、

 

男たちがひたすらペネロペ・クルスについて語り倒す対談記事(笑)、

 

ほぼフルカラーで200ページ超、

一冊読み終えた時には、もうお腹いっぱい大満足!

 

いやむしろ、頭から一冊通して読むのが難しいほどのボリュームがあります。興味のあるトピックから読んでいくのがよさそう。

 

お叱り覚悟で一部の写真を載せてみますと、

 

u13TyZRaH-BrFmMs2jB_v1PHdyZsxht0ozVco8DeXNE

8oemR5bZPHCv5QlEmBwQzArlUvxkah_h95xG6MIFehM

旅行雑誌的な、奇麗な風景写真、

 

nWQIzSo2yXJH1a41nnusHzvFiaTwZ08kYM7Vnno_YPs

「スペイン」というものを深く知ることができる読み物、

 

j3-_UtFwMMm8jnyXpPjjZhakeIu3N1Cv0ZqV4Fd9bgo

歴史や政治を、有識者の見解踏まえてマジメにまとめたトピック、

 

もちろん、スペイン各地の美しい風景写真も素晴らしかったんですが、私が一番興味深く読めたのはスペインの歴史を説明した「スペインはこうしてでき上がった」、そして地域とそこに住む人々について解説した「スペイン人って誰だ?」の両トピック。

イギリスやドイツ、オーストリアなど、ヨーロッパの他地域にも何度か行ったことのある自分がなぜ、ここまで強くスペインに惹かれるのか、やっと分かった気がします。

 

スペインのあるイベリア半島は、ゲルマン人に支配され、ローマ帝国に支配され、イスラム勢力に支配され、レコンキスタが起こり、と歴史上次々に支配勢力、そして宗教が変遷していった地。

そのため、他のヨーロッパ地域には見られないほど、多様な文化が混在しているんです。

 

アルハンブラ宮殿のあるコルドバを首都としたイスラム王朝、後ウマイヤ朝は、イスラム教国でありながら、キリスト教はじめ他の宗教の信教を認め、文化や学問、産業面で大きく発展、当時世界有数の大国となりました。

キリスト教、イスラム教、ユダヤ教の文化が混じり合った都市、トレドは、街全体が世界遺産に認定され、「一日だけスペインにいられるならトレドに行け」と言われるほど、スペイン有数の名所として知られています。

 

多様であることは、恐らく、政治、経済、文化、すべてにおいて発展の大事なカギなのでしょう。

 

方や、日本人は、人種と領土がピッタリ一致した、世界で唯一の民族。

「多様であること」から、世界で最も遠いところにいる日本人、私も含め、その日本人が無意識的に憧れてしまう「多様な」国が、スペインという国なのかもしれません。

 

・・・あ、もちろん美味い食事とワイン、そして一人歩きでもそれを味わえるようなバル文化も、私にとってはかなり重要なんですけどね(笑)

TRANSITを買うには

TRANSIT22号「美しきスペイン」、2013年9月発行のバックナンバーなので、書店で探すのは結構きつく、ネット通販での入手が現実的です。

 

AMAZONでも見つけることができるんですが、中古品、しかも定価(1800円)より高く売られている場合がほとんどなので、あまりおすすめはできません。

 

私のおすすめは、FUJISAN.co.jp

ここなら、定価で新品のバックナンバーが買えます。

987771_p

 FUJISAN.co.jpへ
しつこいようですが、スペインが好きなら、マジでこの雑誌は全力でおすすめします。

きっと120%の満足を得られるはず!!