バルセロナのラバル地区の2016年の治安 実際どんなところ?

バルセロナ、ランブラス通りに面した位置にある「ラバル地区」。通称、「チーノ地区」(チーノとは、中国人のこと)とも言います。

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この地区、目抜き通りであるランブラス通り沿いであり、グエル邸などの観光地もいくつかあります。

しかし、基本的にバルセロナの中でも要注意地区として有名です。私も初めてバルセロナに行った時は極力立ち入りを避けてました(後述の通り、結局入っちゃったんですけど)。ところが、最近では某旅行ガイドブックによると「再開発により、今注目のおしゃれな地区」的な紹介をされています。

うーん、こりゃどっちなんだろう。行くべき地域なのか、やっぱり避けるべき地域なのか。

 

ということで、ラバル地区の実態を調べてみました。

 

2008年頃のラバル地区

 

実は私も、(間違えて)ラバル地区に立ち入ったことはあります。2009年、初めてバルセロナに行った時のことです。

 

当時はまったく土地勘もなく、右も左もわからずの状態。地下鉄リセウ駅から旧市街、ジャウマ・プリメ駅の方に出ようとして、間違えて逆側に進んでしまったんですね。

観光客が行くようなお店は何もなく、現地の方向けの携帯電話ショップのようなお店がありました(当時はスマホの普及率が今とは段違いに低かったので、まさに街中の携帯ショップという感じでしたね。)

 

街区に入った時の空気の匂いがランブラス通りとまったく違っていて、「あれ、おかしい」と思ったのを覚えています。何やらスパイスっぽい香りといえばいいでしょうか。そのおかげで、道を間違えたことに気づいたんですけどね。

また、ランブラス通りを南下していくにつれて、ラバル地区側に入る通り付近にいかにもなお姉さん(おばさん?)を何人も見かけました。

 

噂には聞いていましたが、やはりあまり治安のいい地域という印象は感じませんでしたね。

 

最近のラバル地区

 

それ以来、私はラバル地区には行っていないんですが、現地の方のブログ等を見ると、近年は再開発がなされ、以前よりはきれいに、かつ治安も改善している模様です。政府が治安改善に力を入れて取り組んでいることの結果でしょう。

今となっては、バルセロナは世界最大級の観光都市ですし、目抜通りのすぐ隣にそんな危ない地区があったら、放っておけないということなんでしょうね。

 

2016年、最新のラバル地区

 

ただし、2016年になってかなり状況が変わってきている模様。

 

この地域はモスクが多く、バルセロナで最もイスラム教徒が集う地域らしいのです。現地で、「イスラムの巣」と呼ばれる地域も、この地区内にあります。(参照: 書籍「カンプノウの灯火」 豊福晋さん著)

イスラム過激派によるヨーロッパでのテロが多発している状況は、ご存知の通り。フランスで多くの人が犠牲になったテロの実行犯がベルギーのモレンビークに潜伏していると言われていましたが、この地域が第二のモレンビークになる可能性を政府は否定していません。

 

大通りや、観光地周辺ならばそこまで神経質になる必要はないかもしれませんが、地区の奥深くまで立ち入ったり、細い路地に入ったりするのは昼間でも避けたほうが無難といえます。