ちょっと、自分の備忘も兼ねて、スペイン語の命令形の活用と使い方似ついてまとめます。
スペイン語の命令形は、「命令」ってほどきつい表現ではありません。どっちかというと、「お願い」のほうがニュアンスとしてしっくり来るかも。なので、英語以上にいろんな局面で使われます。
例えば、
ちょっと窓あけてくれない??
を英語で表現すると、
Can you open the window?
とかになりますが、スペイン語では普通に
Abre la ventana.
でOK。
別にきついニュアンスも、失礼なニュアンスもありません。
túに対する命令形
ここからは、スペイン語の命令形の活用を。
二人称単数のtúに対する命令形の活用は、基本的には動詞の三人称単数形と同じです。
”hablar”なら”habla”、”comer”なら”come”
これは簡単。
ただし、túに対する命令形の活用には、不規則なものもあります。
代表的なのは、
tener ➡ ten
venir ➡ ven
hacer ➡ haz
poner ➡ pon
ir ➡ ve
salir ➡ sal
などです。
vosotrosに対する命令形
続いて、二人称複数のVosotrosに対する命令形です。
これは、動詞の原型から”r”を取って”d”をつければ完成。
”hablar”なら”hablad”、
”comer”なら”comed”
”escribir”なら”escribid”
という感じ。
こちらについては、基本的に不規則な動詞はありません。
túに対する命令形が不規則だった動詞も、こちらでは単に”r”を取り、”d”をつければOKです。
usted、ustedesに対する命令形
次に、三人称に対する命令形。
実は、スペイン語の動詞の命令形は、túとvosotrosの2種類しかありません。
三人称のustedやustedesにたいする命令形は、動詞の接続法現在形の活用を使うのだそうです。
”hablar”なら”hable”や”hablen”、
”escribir”なら”escriba”や”escriban”
といった感じです。
つまり、動詞ごとに接続法の活用を覚えなきゃイカンってこと。
一応、接続法の活用にも、規則というかルールらしきものは見て取れます。
語尾は、たいていは以下のような感じ
”ar”動詞
yo | e | nosotros | emos |
tú | es | vosotros | eís |
usted | e | ustedes | en |
”er”、”ir”動詞
yo | a | nosotros | amos |
tú | as | vosotros | aís |
usted | a | ustedes | an |
なんか、現在系の活用と逆転している感じですね。
そして、語幹は、現在形の一人称の活用系を基本とする感じ。
”tener”とか分かりやすいんですが、”tener”の現在形一人称の活用は”tengo”
普通の現在形だと、その後は”tienes”、”tiene”・・・と活用していくんですが、
接続法現在形は、その後もずっと”tengas”、”tenga”・・・と活用していきます。
”conocer”のような活用の動詞でも同様、
接続法では、”conozca”、”conozcas”、”conozca”・・・と活用していきます。
ただし、点過去の一人称で、”gue”や”que”の形が出てくるような動詞、例えば”jugar”や”llegar”なんかは、
”juegue”、”juegues”、”juegue”と”gue”や”que”の形を生かした活用になるみたいです。
すげえややこしく感じますが、慣れると何となく感覚で、「これ、活用特殊じゃないか・・・?」と分かるようになってきます。
否定命令の形は・・・
なお、túやvosotrosの場合でも、否定命令の場合は接続法の活用を使います。
英語みたいに、単に命令形に”no”をつけて、”no habla aquí”とするのは誤りで、”no hable aquí”とする必要があります。
なんか、前者でも普通に通じそうですけどね。