「レイルヨーロッパ」というサービスをご存知でしょうか?
ヨーロッパ各国の鉄道チケットを、日本にいながら、日本語のWebサイトで買うことができるサービスです。
非常に便利なのですが、ちらほらと「高い」という評判も聞こえてきます。実際のところ、どうなんでしょう?
・・・と、いうことで、実際にRenfeの公式サイトと比較して調べてみました!
レイルヨーロッパでできること、買えるチケット
まず、前提としてですが、
レイルヨーロッパ経由で買えるチケットの種類には、制限があります。レンフェの全ての等級、条件のチケットをレイルヨーロッパで買うことはできません。
Renfeの座席のクラスは、安い方から「Turista」「Turista plus」「Preferente」「Club」の4種類があります。
レイルヨーロッパで購入できるRenfeのチケットは、2等と1等の2種類のみです。
どちらが何に当たるのかは、この後の記事を参照してみてください。
価格を比較してみた
レンフェの公式サイトと、レイルヨーロッパでの価格を、同じ日の同じ時間の電車で比べてみましょう。
7月1日午前8時25分発、バルセロナーマドリッド間のAVEで比較してみることにします。
画像が小さくて見づらい場合は、クリックで拡大できます。
Turistaの「P」の表示があるチケット(プロモーション価格。変更や返金不可)が99.45ユーロ、「F」の表示があるチケット(通常価格。変更、返金可)が125.90ユーロです。
次にレイルヨーロッパです。
サイト内の案内を見るに、「格安料金」がレンフェのサイトの「P」に、フレキシー料金が「F」に、「2等」が「Turista」に、1等が「Preferente」にそれぞれ等しいと思われます。
Turistaの格安(P)は、レンフェが約14,000円に対し、レイルヨーロッパが15,200円、フレキシー(F)はレンフェが約17,500円に対してレイルヨーロッパが19,300円です。
Preferenteの格安(P)はレンフェが約18,400円に対してレイルヨーロッパが18,200円、フレキシー(F)はレンフェが約30,000円に対してレイルヨーロッパが23,100円です。
※1ユーロ=140円で計算。
レイルヨーロッパのPreferenteが不自然に安いところを見ると、実はレイルヨーロッパの1等はTurista Plusなのかもしれません。サイトにはPreferenteと書いてあるけど、いくらなんでもレンフェから直接買うより安くなるとは思えないもんなあ。
また、レイルヨーロッパでは、この表示価格の他に1枚あたり1,500円の手数料がかかります。これが高いか安いかは人それぞれというところでしょう。
レンフェとレイルヨーロッパ、どちらでチケットを買うべきか?
というわけで、少しでもチケットを安く買うなら、レイルヨーロッパではなくレンフェのサイトで直接チケットを買ったほうがお得です。これは、間違いなし、”Sin duda”です。
しかし!
レンフェのサイトでのオンラインチケット販売には難点があります。
① サイトの英語対応が不十分
レンフェのサイトは、言語設定で英語を選べるのに、英語に対応していません。
・・・何を言っているのかわからなかったと思うので(苦笑)、補足します。
レンフェのサイト、言語選択に「英語(English)」があります。しかし、これを選択しても、画面表示にスペイン語が混じってくるのです。国営とは思えない!!
なので、スペイン語がある程度できないと、レンフェのサイトでチケットを買うのは結構難しいです。
② クレジットカードがなかなか受け付けてもらえない
さらに、レンフェのクレジット決済の評判はすこぶる悪いです。やたらめったらエラーが出るようで、なかなかスムーズに買えない模様。「レンフェ クレジット」とかでググってみると、その手の体験談には事欠きません。
方やレイルヨーロッパですが、サイトは日本語対応ですし、クレジット決済もスムーズです。
以前、ここに問い合わせメールを送ったことがあるんですが、問い合わせの翌日には流暢な日本語で返答メールが返ってきたこともあります。
ということで、多少の手数料はかかりますが、レンフェのチケットを日本から購入する手段として、現時点でレイルヨーロッパはかなり現実的で優良な手段だと思います。
当日駅でチケットを買うという選択肢もありますが、マドリッドのアトーチャ駅なんか代表的ですがスペインの駅の窓口はハイシーズンにはかなり混むので、事前にチケットを入手しておくのがベストです。
レンフェのサイトがちゃんと改修されれば、コトは済むんですけどねぇ。