美味しいのにリーズナブル スペインワインの選び方

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スペインは、ヨーロッパでもフランス、イタリアに次ぐワインの銘醸国です。

ワイン生産量は世界第2位、ブドウの栽培面積は堂々の世界第1位、広い国土で、テンプラニーリョやアルバリーニョといったスペインならではの土着品種をつかったワインが生産されています。

 

一昔前までは、スペインのワインと言えば「濃厚で安く、値段の割には美味しい」くらいの印象でしたが、近年ではそんなことはなく、エレガントで上品なスタイルのワインや、世界的に高評価を受けるワインがどんどん出てきています。

 

今は、フランスワイン、特にボルドーやブルゴーニュのワインは本当に高くなりました。例えばブルゴーニュではせめて3,000円は出さないとまともなワインに当たることの方が少ないと言われてるくらい。

でも、スペインワインは3,000円程度でも純粋に美味しいワインがいくらでもあるので、非常にオススメですよ!

 

スペインのワイン等級制度

 

さて、ではまずはスペインワインの等級制度から見ていきましょう。

フランスを始めとして、現在のヨーロッパの国々は似たような格付け制度になっており、スペインも例外ではありません。以下のような、等級があります。

 

① Vino de Pago(VP)

単一の畑のブドウから造られる高品質ワイン

 

② Denominacion Origen de Calificada (DOC)

一つ下の位、Denominacion Origen から昇格後の位。Denominacion Origen認定後10年経つと昇格申請できる。現在、リオハとプリオラートの2つの地域のみ。Denominacion Origenより規制は厳しくなる。

 

③ Denominacion Origen (DO)

日本に輸入されているスペインワインで一番多く見られるのがこれ。栽培地や品質など、地域ごとに異なる様々な規制がかかり、一定の品質が保証されているワイン。

 

④ V.C.I.G

Denominacion Origenより一つ下の位。近年(2013年)になって創設された。

 

⑤ Vino de la Tierra

Denominacion Origenら上位の位ほどではないが、地域名表示がされ、緩やかな規制がある。

 

⑥ Vino

安いテーブルワイン

 

 

一応、等級の上下で見ると、一番高いのが①のVP、次に②のDOC、次に③のDO…ということにはなっています。

 

しかし!

 

スペインワインの場合、この格付けの上下と味・クオリティの高低というのは必ずしも比例しません。

なぜなら、VP、DOC、DOは畑ないしは地域ごとの認定になるんですが、これらの地域が重複しないからです。DOの地域の中でより優れた区画がDOCを名乗れるというわけではなく、DO地域で生産したワインはどんなに優れていてもDOなんです。

※ VPは、制度上はDOやDOCの地域中の特定の畑が認定を受けることができます。しかし、現時点においてDOC地域中から認定を受けたVPはありません。

 

例えば、スペインのロマネ・コンティと言われている最高峰ワイン「ベガ・シシリア」はリベラ・デル・ドゥエロという地域で生産されますが、③のDOです。価格は普通に5万円オーバー。かと思えば、②のDOC(リオハやプリオラート地域のワイン)で1,000円代のワインもザラにあります。

 

③のDO以上になれば、等級の上下はクオリティにほぼ関係ないと思った方が良いです。

 

スペインの銘醸地

 

スペインは、実は地域によって気候が多様。そのため、各地で特色のあるワインが生産されます。スペインワインを選ぶなら、まずは地域で選んでみるのが良いんじゃないかと思います。

以下に、スペインの中でも特に著名な生産地を幾つか紹介します。各地の特色とオススメのワインは、各リンク先の記事へどうぞ。

 

リオハ

スペインでもっとも有名な生産地で、特に赤ワインで有名。スペイン最初のDOC地域。

 

プリオラート(編集中)

リオハとともに、スペイン国内2つしかないDOCの一つ。アルコール度数が高い、フルボディの赤ワインで有名。

 

リベラ・デル・ドゥエロ(編集中)

スペイン最高のワインと称される「ウニコ」を生み出す生産地。スペインの土着ブドウと、国際的な品種をブレンドした素晴らしいワインを生み出す。

 

リアス・バイシャス(編集中)

土着品種アルバリーニョを使った白ワインは、特にシーフードによく合います。

 

ルエダ(編集中)

こちらも土着品種ベルデホを使った白ワインが有名です。

 

地域の中での選び方

 

とはいえ、生産地で絞ったとしても、各生産地には星の数ほどワインがあります。

それらの中から、お気に入りの1本を見つけるにはどうすればいいか。

 

 

その方法は・・・

 

 

・・・・・

 

 

もうとにかく飲んでみるしかありません(笑)

 

 

いや、確かに各地域に著名な生産者はいます。リオハのボデガス・ファウスティーノ、プリオラートのアルバロ・パラシオス、リベラ・デル・ドゥエロのベガ・シシリアなど。

 

でも、それらのワインが万人に合うわけではないですし、スペインでは素晴らしい生産者の素晴らしいワインが新たにどんどん生まれています。

ですので、新たなスター予備軍の生産者や、掘り出し物のワインを見つけるために、これだと思ったワインをどんどん飲んでみること。それが、素晴らしいワインを見つけることの一番の近道だと思います。