リオハは、スペイン北部エブロ川流域に広がる、スペインでもっとも有名なワイン産地です。
スペインワインの等級上のDOC地域は現在スペインに2地域しかないのですが、リオハはそのうちの1つであり、初めてDOCに認定されたのもこの地域でした。
※ DOCなど、スペインワインの制度はこちらの記事を参照してください
→ 美味しいのにリーズナブル スペインワインの選び方
ここの特色・名産は、やはりテンプラニーリョ種を使い樽熟成された赤ワインでしょう。
リオハは、19世紀にフィロキセラで壊滅的被害を受けたフランス・ボルドー地域から醸造家が移ってきて、その際ボルドーの製法による、樽熟成されたワインの生産が広まりました。そのせいもあってか、スペインワインの熟成期間を表す表記「crianza クリアンサ」、「Reserva レゼルバ」、「Gran Reserva グラン・レゼルバ」をするために必要な樽熟成期間が、リオハワインでは他地域に比べて長くなっています。
私は、リオハワインが大好きです。
ボルドーのルーツを汲んでいるものの使われているブドウの違うため、決してボルドーワインの劣化版ではなく、この地域ならではの味わいがあるんです。ワインを飲み始めたばかりの方にもお勧めできます。
リオハのおすすめワイン
ここからは、私が飲んだことのあるリオハワインから、オススメのものをご紹介します。
セルナ・インペリアル・レゼルバ
ボデガス・ヴァルサクロという生産者のワインで、クリアンサ、レゼルバ、グランレゼルバがあります。
私が飲んだのはレゼルバの2001年ものでしたが、コスパが半端じゃないです。(お値段は3000円程度)
濃いルビー色で、とにかくパワフルな果実の香りがします。栓を抜いただけで、グラスに注がなくても芳しい香りが辺りに広がるくらい。
かなり熟成が進んでいる状態だったので、タンニンは角が取れて滑らか。アルコール度も13度とスペインワインにしては穏やかな方なので、豊富な果実味とも相まって、ジュースのようにスイスイ飲めてしまいます。
ワインは飲んだことあるけど、あんまり好きじゃないんだよなあ・・・という人にも是非味わってほしいワインです。
ファウスティーノⅠ世 グラン・レゼルバ
ワイン学校のテイスティングで飲んだワインです。私が飲んだのは2004年のヴィンテージでした。
色は濃いルビー色で、ジャムにしたラズベリーやチェリー等の赤系果実の香りに、紅茶やシナモンの香ばしいニュアンスが混じります。香りはピノ・ノワール種のワインにも似ていて、第一印象でテンプラニーリョのワインとは思えないものでした。
辛口で酸味はあるものの丸みがあって穏やか、タンニンも豊富ですがキメが細かく心地よいです。
フルボディのワインですのでコース料理の終盤の肉料理と合わせるのが良さそうですが、香りが良くそれ自体で楽しむこともできるワインなので、生ハムをつまみにクイッとやるのも素晴らしいです。