「イネディット」ってビール、ご存知ですか?
イネディットは、スペインの有名レストラン「エル・ブジ」のフェラン・アドリアというシェフが、「ワインやシャンパンと同じように、料理とともに楽しめるビールを」というコンセプトで開発したビールです。
と、ここまででたいてい反応は2つに分かれます。
エル・ブジ、フェラン・アドリアと聞いて一目散にポチりに行く人と、「・・・ふーん、それおいしいの??」な人。
後者の方のために、エル・ブジとフェラン・アドリアについても以下でちょっと説明をしますと、
「エル・ブジ」はスペインのカタルーニャ地方にある、ガチで世界一予約が取れないレストランです。いや、でした。(既にレストランとしては閉店、現在は料理研究所になってます。)
その人気は本当に凄まじく、イギリスの専門誌が選定する世界一のレストランに4年連続で選ばれたこともあります。ベストジーニストやイケメン芸人コンテストならとっくに殿堂入りしているであろう凄まじさ。もちろんミシュランは三ツ星です。
ただでさえ席数が少ないのに、営業時期も春から秋の半年だけ。このプラチナシートをつかみ取るために、年間200万件の予約希望が殺到するという人気っぷり。仮に半年間、180日営業したと仮定して、1席1日2回転したとしても、年間でここのお料理を食べられる幸運な人はわずか2万人弱。その倍率は、実に100倍強というとんでもない倍率になります。
「地球の歩き方」や「るるぶ」やといったガイドブックにも必ずと言っていいほど載っているんですが、こんなの普通のツーリストじゃまず行けねえよ(苦笑)
スペインの大衆ガイドブック片手にここで食事をしたツワモノは果たして存在するんでしょうか・・・?
んで、ここの総料理長を務めていたのが、フェラン・アドリア氏。
彼の料理は単に「料理」という言葉で表現できるものではなく、素材や調理方法を物理的、科学的に解析し、再構築するという、「分子ガストロノミー」という考え方を取り入れたもの。時には、調理器具だけでなく注射器などの医療器具を調理に使うこともあるのだとか。
まあ、わたくしも食べたことがなく、詳しく説明しようがないので、あとは写真でカンベンしてくださいw
シェフというより、芸術家、アーティストといったほうがしっくり来るかもしれません。ああ、美味しいんだろうなあ・・・
ちなみに、エル・ブジの料理はもう食べることは難しいかもしれませんが、ここで修行した日本人シェフのお店が東京の要町にあります。ここは、いつかチャンスがあれば食べにいこうと思ってます。
で、話は戻りイネディットです。
イネディットは、この世界最高のレストランの総料理長であるフェラン・アドリア氏が、これまでのビールという存在にとらわれることなく、セレブを迎えるためのビール、最高の料理とともに楽しめるビールとして、新たに開発した高級ビールなのです。
・・・ほら、なんかすげえ美味しそうに思えてきたでしょ!?
イネディットを買ってみた
で、これがそのイネディットのボトルです。おおお、到底ビールとは思えない、気品のあるフォルム!!
しかし、そこはビール。なんと、720mlのボトルが、1000円くらいで買えちゃいます。ワインやシャンパンは高いものは青天井に高いけど、これなら庶民にも手が届く!
・・・ということで、早速買ってみましたよイネディット。
ああ、自分の手元にあのフェラン・アドリアが手がけたドリンクがあるなんて・・・。
このビール、香りも楽しむべきビールなので、基本的には白ワイングラスやシャンパングラスで飲むのがよいとされています。間違っても、「キ○ン」とか「サ○トリー」とかロゴが入ったジョッキで、生中よろしく飲んじゃダメです。
というわけで、ワイングラスに注いで、早速いただきます。。
・・・
一口飲むと、白ビールのような、フルーツを思わせる香りが鼻に抜けます。
何とも良い香りで、サラリとして上品な味わいなんですが・・・・ぶっちゃけ。ちょっと薄い??
なんかこう、いわゆるビールを飲んでいるっていう気があまりしません。
味の主張が強くないので、なるほどこれは料理と一緒に楽しむには適しているビールなんでしょう。ただ、高級ビールだからといって、クラフトビールやプレミアム系ビールのような強い苦みやコクを期待して飲むと、きっと肩すかしを食らいます。
美味しいのは間違いないんだけど、良くも悪くもビールではなく別の飲み物を飲んでる感覚になるイネディット。「ビールを飲みたいときにごくごく飲むビール」ではなく、あくまでワインやシャンパンのような感覚で嗜む飲み物なのかなって感じですね。個人的には。
アルコール度数が高くないので、飲みやすいことは間違いないです。1本720mlでちょっと一人で飲むには多いかなってことで、ビールが飲めない嫁さんと一緒に飲んでみたんですが、普通に「美味しい」って言って2杯くらいいってましたから。
普通のビールは苦くて苦手って人は、きっと気に入るでしょう。
あと、余談なんですが、この日はクリスマスシーズンだったので、お酒のアテとして近所のスーパーでフライドチキンを買ってきたんですが、これが失敗でした(苦笑)チキンの味が濃すぎて、普通にイネディットの味に勝ちまくり、消しまくり。
これは、ジャンクフードと一緒に飲むビールではないです。
それなりのお料理やアテを用意しないと十分に楽しめないあたり、やっぱりちょっとセレブな飲み物なんだなあ。
どこで買える?イネディット
ここまで読んでいただき、イネディットが飲みたくなった方もいるでしょう。
イネディットですが、普通に楽天やAMAZONで検索すれば山ほど出てくるので、簡単に買えます。ただし、少量で買うと、普通に送料が500円とか取られるので非常にもったいないです。買うなら、何本かまとめ買いをするのがいいんじゃないかと。
私のおすすめは、「酒のカクヤス」の通販です。
ここは、2,500円以上買うと送料が無料になります。イネディットの720mlのボトルが1本1,000円ちょっとなので、3本買えば送料が無料に!1本ずつ買うと、1,000円+500円程度の送料で計1,500円程度かかっちゃうので、実質2本分の価格で3本買えることになり、とってもお得です。
あと、たまーにKARDIみたいな輸入食品店で売られているのも見かけます。「送料をかけずにちょっとだけ飲みたい」って方や、「配送なんて待ってたら発狂する」って方なんかは、これらのお店を覗いてみるのもいいかもしれません。