スペインの病院、医療事情と、病気やケガ時の対処法

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スペインの医療水準や、病院事情について紹介します。

※ この記事は、現地在住のライターさんにご協力いただいています。

 

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スペインの医療水準はEUの中でも上位、

難病治療、ガン治療、移植手術など各分野でがんばっています。

EU保険証を持ってイギリスやドイツなどからスペインに治療滞在に来る人や、ポルトガルからガリシア地方の病院に駆け込む人がいるなど、スペイン医療が他国から信用されている証だといえます。

 

しかし、素晴らしい医師が多くても、スペインの医療システム自体は問題が山積みです。

 

スペインの公立病院のシステム

 

スペインには、公立病院と私立病院があり、それぞれシステムが異なっています。私立病院はお金がかかるので、基本的に大部分の国民は公立病院を選ぶわけですが、問題山積みなのがこちらの公立病院のほう。

 

まず、公立病院では、患者が医師を選べません。そのため、良い医師に当たるかどうかSUERTE(スエルテ・運)だと言われます。

また、医者の数も少なく、後述するように、公立病院では手続きが面倒で診療に時間がかかる場合が非常に多いのです。

 

公立病院では、基本的に治療は無料です。

※ ただし、薬は薬局で買う必要があります、種類によって100%公費負担になるもの、少額のみ公費負担になるものなど、病種や薬剤によって幅があり、何から何まで無料ではないみたいです。また、旅行者はお金がかかる場合がほとんどのようです。

 

 

各地域に診療所があり、まず担当医が決められます。患者は担当医に予約、症状を説明し、処置または薬の処方箋を書いてもらいます。

担当医で判断出来ず、専門医の診断や検査が必要な場合はその地域の専門科のある公立病院に予約を取ってもらいます。

この予約が、普通に数週間先、中には数か月待ちになる場合があります。

 

たとえ眼科に行けば良いと自分ではわかっていても、直接眼科に行けず、まずは担当医訪問でをする必要があります。

なんてめんどくさいんだ。

 

ちなみに、日本では夜間診療や救急の場合は費用が高額になったりしますが、スペインでは救急の場合も治療・検査・入院全て無料です。

と、これ自体は素晴らしいんですが、どこの救急病棟も患者が溢れ、待ち時間が長く救急が救急でなくなっているようです。

 

ちなみに外国人については、以前救急病棟は外国人、管轄外の住人もすべて無料でしたが最近は地方自治体によって制限され、誰もが無料ではないそうです。

旅行時は海外旅行保険の確認を忘れずに!

 

スペインの私立病院のシステム

 

さて私立ですが、こちらの規模はさまざま。小さな専門クリニックから公立病院に負けない大病院など各種あります。

 

私立は、費用は患者100%負担で、薬代も全額負担です。

 

「お金があれば私立病院」ともいうべき特別な存在だったのが、ここ10年ぐらいでプライベート保険に入る人が増えました。保険の効果で、月額保険料は高くても診察や検査、手術、入院費が無料、もしくは1診察3~10ユーロ程度など、一般庶民も大分利用しやすくなりました。

 

それに伴い私立の病院やクリニックが増えています。

しかし、町によっては特定の専門科がないところもあり、また、あっても人気のあるところは予約で数週間待つこともあります。

 

 

もし、スペイン旅行中に具合が悪くなればどこに行けば?

 

スペイン旅行中に具合が悪くなったり、ケガをした場合、どうすればいいでしょうか?
救急・急病なら、「112番」に電話をして救急車を呼ぶか、

またはタクシーで一番近い公立救急病院へ直行してください。

 

旅行保険に入っている(クレジットカード付帯も含む)場合は、保険証書等に書かれている「緊急デスク」に電話、場所を伝え、指示を仰いでください。

 

もし、病院に支払いが発生する場合、多くの病院はクレジットカード利用出来るはずです。

 

また、診療内容のわかる書類と領収書(明細がわかるもの)もらっておくと、帰国後に「海外医療費支給制度」という制度が使え、支払った費用が一部戻ってくる場合があります。

 

病気も怪我もなく旅行を満喫できればベストですが、何かあった時のために、これらも覚えておくといいと思います。

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