大阪人はやかましく、何にでもオチを求める、
京都は関西の中では上品である、
九州男児は男らしい、
秋田の女性は美人が多い、
東京人は鼻持ちならない・・・
土地とそこに住む人々に対する印象ってありますよね。
どうやら、スペインでも、そういうステレオタイプはある模様。どっちかというとある種のジョークネタとして使われているものなんですが。
ほら、日本人は遅刻をしない、みたいなね。
(ちなみに、情報元はバルセロナ在住のスペイン語の先生から)
Madrileñno(マドリッド人): chulo (生意気、気取り屋)
首都マドリッドの人々は、「首都の住民」という意識を持っているのか、「気取り屋」なんだそう。世界どこでも、首都の住民ってだいたいそんなもんですよね(笑)
Barcelones(バルセロナ人): tacaño (けち)
マドリッドに次ぐスペイン第二の都市バルセロナの人々、どうやらステレオタイプ的には「ケチ」なようで。今では一大観光都市ですが、もともとは商人の街として発展してきたバルセロナ。商人気質が印象として残っているのかもしれません。
そうすると、バルセロナって日本で例えるとやっぱり大阪に当たるのかなあ。
Aragonés(アラゴン人): terco(頑固)
カスティージャ王国とともにスペインのルーツであるアラゴン地方の人々のステレオタイプは「ガンコ」。これは何でなのか、いまいちよくわかりません。
ちなみに、すでに亡くなってしまいましたがサッカースペイン代表の黄金時代を作った監督がまさに「アラゴネス」という名前だったんですが、彼は紛れもなく(いい意味で)ガンコじじいでした。
ま、彼はマドリード出身なんで、Madrileñnoなんですけど。
Basco(バスク人): exagerado(大げさ)
スペイン語castellanoとは全くルーツの異なる言葉を話し、スペインで最も独立心が強いと言われているバスク人は、「大げさ」。個人的には、アラゴン人のような「ガンコ」のほうがしっくりくる気がします。
バスク地方はとかく食べ物が美味しい地方としても有名で、バスクのおつまみピンチョスは私も大好き。ですが、バスク人の「このバルはスゴく美味しいから!」という言葉には気をつけたほうがいいのかも・・・(笑)
Andaluz(アンダルシア人): vago(怠け者)
アンダルシアの人々のルーツは、ロマという流浪の民。彼らの独自の文化から、今日のスペインを象徴する闘牛やフラメンコが生まれました。スペイン文化に重要な影響を与えた彼らですが、働くことは好きではなかった模様。これは、なんとなく分かります。
アンダルシア人は、現在の「スペイン人」のステレオタイプに最も近い印象の人々なのかもしれません。
Gallego(ガリシア人): indeciso(優柔不断)
スペイン北西の地、ガリシア地方。この地方には、アイルランド同様のケルト文化が残っており、男性がスカートをはいたり、バグパイプなどの楽器が使われています。なぜ、アイルランドやスコットランドから遠く離れたこの地にケルト文化が残ったのかは諸説ありますが、辺境の地であるため、めまぐるしく変わったイベリア半島の支配者たちの手が及びにくかった、という説が有力です。
この地方の人々の特徴は、優柔不断、というか無口でシャイな人々なんだそう。そういえば、この地の人々は、日本と同じく、タコを食用にする世界でも少数派な人たち。いろんな部分で日本人に近く、お友達になれそうな人たちですね。
どいつもこいつもネガティブな印象ばっかりじゃないかよ!ってツッコミが聞こえてきそうですが、この手のジョークは基本的に皮肉交じりに語られますから。
物事なんて、裏表です。逆を言えば、マドリッド人は洗練されていて、バルセロナ人はしっかりしている、バスク人は感情豊かで、ガリシア人は控えめで慎み深い、と言えそうです。
ジョークネタ、ステレオタイプなんでもちろん全員が全員そうだってわけではないですが、スペインの人々をこういう側面から知るのも、面白いものです。
スペイン人との会話のネタにもなるかもしれませんよ!?